はじめに
私たち“Group HiRAC”は、阪神地区の生コンクリート製造会社の若者達で結成しています。この“わかもの”とは年齢を指しているのではなく、新しい時代を切り開いていく熱いエネルギーを持つ青年を意味しています。
今、私たちの耳には、嘆き声が警報のように鳴り響いています。
その“こえ”を毎日聴いています。
『 私たちは潔白だ! 』
その声の主は、他ならぬコンクリート達です。
1989年サンフランシスコで大地震が発生し、当時のニュース等の報道は、ベイブリッジの崩壊を大きく取り上げました。
報道には、土木工学や建築工学で権威のある学者達に意見を求め、大半の学者が口をそろえたかのように “ わが国の耐震設計は完璧だ。このクラスの地震で崩壊するはずがない ”等と発言しておりました。
1995年に神戸市を震源地とする、阪神淡路大震災が発生し、国道43号線は、芦屋市平田町付近で一部倒壊が起こりました。
さて、今度ばかりは、先の学者達も行方不明です。
コンクリート構造物が倒壊したのは、『 地震のエネルギーが耐震設計上の地震エネルギーをはるかに超えて(最近のことばでは、想定外?)いたのだ 』
かくして、“ 鉄筋コンクリートの耐震性はそれほどでもない ”というイメージが生まれました。
かのノストラダムスが“ 恐怖の大王が空から降ってくる!! ”と予言した1999年にはJR西日本の新幹線のトンネルでコンクリートが剥離し、新幹線のパンダグラフを破損するという事故が発生しました(剥落は、コンクリートの仕様に対して、施工技術が十分追従していなかったためといわれています)。
剥落直前、小林一輔氏著『コンクリートが危ない』なる書籍が、岩波新書から発刊されておりコンクリートの安全性が問題視されたていたためか、構造物からコンクリートが剥落した等の報道が頻繁になりました。
コンクリートが失ったのは、安全性や耐震性だけではありませんでした。
自治体の“ ハコモノ ”経営の破綻が明るみになると、税金を費やしたコンクリート構造物築造が問題視されるようになりました。
また、公共事業は、談合等の不正入札が明らかになりました。
さらに、新生児出生率が低下しており、橋梁・道路等を維持管理する財源の確保についての先行きも怪しまれています。
私たちは、コンクリートそのものが持つ優れた特性が、コンクリートを取り巻く悪い環境(ダークサイド)にすっぽり包まれているのを心から嘆くとともにとても残念に感じています。
私たちHiRACのメンバーがコンクリートを取り巻く環境の不甲斐なさを強く嘆き念じたとき、天から一体の龍を授かりました。
この龍(名前を募集中!)は、4つの頭と7つの尻尾をもっています。
龍は、力強く叫んでいます。
『 コンクリートの運用を誤るな~。
コンクリート自体は大変優れた材料であるぞ。
正しく運用するための基礎知識が欠落しているのだ。
再度コンクリートを学び、世の中に発信して、信頼という聖地を回復するのだ。 』
このホームページでは、龍がコンクリート工学を定期的に分かりやすく解説していきます。
アクセスした貴方。貴方の疑問についても、龍が答えます。
さて、みなさん物語の始まりです。
私たちと一緒にコンクリート信頼回復の旅にでかけましょう。